Tatsu still writes something... Fourth season

これからも私はなにかをしてなにかを書く

ボタンの位置と視線移動について考えてみた

【レビュー】「Firefox」の新しいデザインを一足先に体験できる「Firefox UX」 - 窓の杜を見て、既視感ありありでつまんねーなと思うとともに、ウインドウの右側にボタンを置くのはPCでは便利なのかなと疑問に思った。

Google Chrome見たときも違和感があったが(Google Chromeについてはいろいろと疑問になるのだがここでは右側ボタンに絞って見ることにする。)、なぜ右側ボタンに違和感が出るかこの機会にまとめてみる。


手に持つスマートフォン等では右側ボタンは多数派の右利きの人の右手に近いので押しやすくて便利ではあるが、PCのマウスやキーボード操作ではアプリケーションのボタンの位置が右でも左でも移動距離は大差ないので、手の移動距離という意味では利便性に大差はない。

ボタンを押した後の視線の移動という点では、どうだろう。
左にボタンがある場合、その後のメニューが出る方向は左から右に書く言語の場合、ボタンから右にメニューが出るのでボタンから視線を右に移すことでメニューの文言が読める上、文章を見る方向と一致して自然に見える。
右にボタンがある場合、右側にスペースがあればボタンから右にメニューが出るが、ウインドウを右側においていて空きがない場合、メニューはボタンより左側に出るのでメニューを見るために視線をボタンから左に移した後、メニューの文言を読むため右に視線を動かすことになるので視線の往復が発生する分効率が悪いうえ、文章を読む方向と一致しないので視線の移動方向としてはやや不自然になる。
これを図示したのが下の図になる。

こう考えてみると右側にメニューの類が出るボタンを置くのは左から右に書く言語を使う分には必ずしも便利とはいえないのではないだろうか。

逆に右から左に各言語を常用する人にとっては自然な視線の移動になるので便利で快適になりそうだが、残念ながら自分は左から右に書く日本語を読み書きする日本人なので視点の移動という意味ではメニューが出るボタンを右に置くアプリケーションが右に倣えといった感じで増えるのはあまりうれしくないと思った次第である。